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胃十二指腸運動機能の推移が評価できたCeliac Artery Compression Syndromeの1例

 症例は40歳代の女性.X-1年1月頃より食後の心窩部や左季肋部の痛み,張り感などが出現し,上部消化管内視鏡検査で症状の原因となる器質的疾患は指摘されないため,X 年10月当科に紹介された.体外式超音波検査(US)で腹腔動脈(CA)の呼吸性変位が指摘され,CA の血流測定を行ったところCeliac Artery Compression Syndrome(CACS)と診断された.本人が手術を希望せず,約2年半経過した現在も上腹部症状に対して内服薬のみ投与している.症状に胃十二指腸運動機能異常の関与も疑われたため,US を用いた胃十二指腸運動機能検査は4回施行され,その結果は内服薬の選択に利用された.運動機能検査の結果は4回目が最も改善しており,同時に施行した症状問診票の腹痛症状は4回目が最も軽かった.比較的長期にわたり症状と消化管運動機能の推移を観察したCACS 症例の報告は過去になく,本稿が最初の報告である.(平成25年8月30日受理)
著者名
楠裕 明,他
39
4
169-176

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