h_kaishi
Online edition:ISSN 2758-089X

内科領域における胸腔鏡の臨床応用一胸膜生検および自然気胸治療-

昭和62年7月に胸腔鏡を導入して,以降胸膜生検に際して胸腔鏡を用いた直視下生検および特発性自然気胸に対して肺嚢胞電気凝固治療を行って来た.近年の結核の発症年齢の高齢化に伴い鑑別診断が重要となり,かつ胸膜生検で確診が得られる癌性および結核性胸膜炎については,当科の胸腔鏡下胸膜生検の陽性率はそれぞれ85% (29/34), 67% (6/9),合わせて81% (35/43)であり,針生検法に比べて数段高いものになっている.特に癌性胸膜炎例では,他の検査法では診断されない比較的早期と考えられる症例の確診も可能としている.同時に胸腔内の観察により,さまざまな有用な肉眼所見も得られている.また,高身長やせ型の若年男子に発症し易い特発性自然気胸に対しては,初回発症時から胸腔鏡下肺嚢胞電気凝固が適応となり,当科で,も充分な症例とはいえないが本治療法を施行し成果を挙げている.この数年来いわゆる“胸腔鏡手術”が開発され発展したが,私たち内科医が行える胸腔鏡操作は,局所麻酔下に施行できる胸膜生検および自然気胸治療である.若干の技術修得は必要であるが,重篤な合併症はなく安全に行える有用な検査および治療法といえる.                              (平成6年4月21日採用)
著者名
木村 丹,他
20
S
111-117
DOI
10.11482/KMJ20(S)111-117.1994.pdf

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