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川崎医科大学附属病院における病院感染対策の現況

川崎医科大学附属病院における院内感染防止委員会活動の現況と若干の問題点を報告した.MRSA感染・保菌患者は, 1987年10月26日始めて同定されてから1992年12月31日までに,総実数1,354人で,入院患者総数49,974人の2.7%に当たる.病棟別の検出頻度は,救急部のICUが圧倒的に多く1ベッド当り27.1人,次いで救急部4階が4.8人,10階南病棟が1.7人の順であった.中央検査部微生物検査室における1990~1992年の総検体数に対するMRSAの占める年度別割合は7.3%から9.5%と漸増していた.川崎学園職員課に届け出のあったHBV, HCV関連事故は, 1988~1992年において,年間64~111件,合計390件で,その中76%が針刺し事故であった.医療スタッフの肝炎感染率は,B型肝炎3.9%, C型肝炎1.7%であった.問題の解決には,感染管理医と感染管理専門看護婦の養成と配置,抗菌抗生剤使用に対する管理,当面の環境整備,1次消毒法の改善,医療スタッフの自覚のためさらなる教育が急務であり,クリーンルームと感染症病棟の設置,空調の整備など長期的な改善に加えて病院感染防止のための費用を公的に負担するシステムの導入が必要である.(平成6年4月4日採用)
著者名
田中 啓幹
20
S
167-174

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