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適正な大腸がん検診の確立に関する研究

近年,大腸がんの罹患率,死亡率は増加傾向を示し,大腸がん対策は公衆衛生上も緊要な課題と考えられている.我々は便潜血検査(occult blood test : OBT)を第一次スクリーニング法とし,精密検査を全大腸内視鏡検査(total colonofiberscopy : TCF)で行う大腸がん検診の体制を確立するために, 1986年から1989年までの4年間の地域,職域及び人間ドックの受診者14,964名を対象にして種々の検討を行った.検討した4種のOBT(免疫法3種,化学法1種)の陽性率は3.4%から5.6%の間であった.発見大腸がんに対する感度では免疫法のRPHA法が早期がんには84.6%,進行がんには100%と最も良かった.全般に免疫法の方が化学法より優れていた.また陽性反応適中率はRPHA法9.3%で良好なスクリーニング法であると考えられた.精密検査はTCFが精度が高く,回盲部到達率は94.5%と高く,同法でスクリーニングした発見大腸がんは0.33%と高率であった.検討期間の大腸がん発見率は14,964名の受診者から30名, 0.20%であり,そのうち早期がんは21例,70%と良好な成績であり, OBTを第一次スクリーニング法とした検診が有用であると指摘することができた. (平成5年10月30日採用)
著者名
赤木 公成
19
4
381-392

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