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Pseudo-Bartter症候群を呈した思春期やせ症の1例

従来より利尿剤,下剤などを濫用する思春期やせ症にPseudo-Bartter症候群が合併する症例が報告されている.今回われわれは,思春期やせ症で利尿剤や下剤の濫用中止後も低K血症が持続し,腎に不可逆的な器質的変化を来したPseudo-Bartter症候群の1例を経験したので報告する.症例は20歳の女性.主訴は体重減少,嘔吐,無月経.中学3年頃より体重減少,高校2年頃より自己誘発性嘔吐と利尿剤の濫用が出現.短大入学後当科へ入院.低K血症,代謝性アルカローシスを認めた.レニン-アンギオテンシン系検査と0.45% NaCI負荷試験の結果等よりPseudo-Bartter症候群と診断.嘔吐が消失し利尿剤や下剤の濫用中止後も低K血症が持続したため腎生検を施行し腎の傍糸球体装置の過形成を認めた.以上より, Pseudo-Bartter症候群でも長期に及ぶ嘔吐,利尿剤や下剤の濫用は腎の不可逆的な器質的変化を来し治療抵抗性の低K血症の一因となることが示唆された.(平成5年1月5日採用)
著者名
児玉 洋幸,他
18
4
349-353

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