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Online edition:ISSN 2758-089X

Monochromatic Dual Energy X-Ray 吸収装置による橈骨 骨塩量の測定:腰椎骨塩量との比較

単色化されたエネルギーの異なる二つのx線を用いた骨塩定量装置(DCS-600, アロカ社)を使用して,健常女性および各種代謝性骨疾患患者の橈骨骨塩量を測定し,さらに腰椎骨塩量の測定を併せて行い,測定部位の違いによる骨塩定量の意義を検討した.測定対象には,健常女性および各種代謝性骨疾患(骨粗鬆症,腎性骨異栄養症,ステロイド剤投与)患者を用いた.測定部位の検討としては,①健常女性群および骨粗鬆症群の骨塩量の年齢分布,②健常女性群および各種疾患群における橈骨骨塩量と腰椎骨塩量との相関,③女性例における腰椎骨折の検出能および健常群の骨塩量を対象として慢性腎不全症に伴う骨塩量低下の検出能,の3項目について行った.その結果,橈骨1/3遠位部の骨塩定量を行えば,代謝性骨疾患の診断や骨病態の把握に,腰椎の骨塩定量と同等の情報を得ることができることが示された.(平成元年8月22日採用)
著者名
友光 達志,他
15
3
475-480
DOI
10.11482/KMJ-J15(3)475

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