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Online edition:ISSN 2758-089X

線維性骨異形成の核医学診断

線維性骨異形成と診断された8例につき骨シンチグラフィ, 67Gaシンチグラフィを施行した.単発性線維性骨異形成は5例,多発性線維性骨異形成は3例であり,脛骨,下顎骨,上顎骨,肋骨に高率に病変が認められた.病変部位における99mTc-リン酸化合物の集積程度については,その放射能集積の3段階表示(++,十,-)において(++)が11か所,(十)が5か所であり(-)は認められなかった.骨X線像との比較では骨硬化像を呈した部位では骨シンチグラフィ上すべての病変で(++)を示したのに対し,のう胞様変化を呈した病変では集積程度は(十)が多く認められた. 67Gaの集積については,検査が施行された2症例3か所全例(十)を示した.以上,線維性骨異形成に骨シンチグラフィと67Gaシンチグラフィを併用することは,その骨病態を把握する上で有用な検査法と考えられた.(平成元年6月19日採用)
著者名
大塚 信昭,他
15
3
481-486
DOI
10.11482/KMJ-J15(3)481

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