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Online edition:ISSN 2758-089X

急性化膿性骨髄炎の核医学診断:特に活動性の評価について

99mTc標識リン酸化合物による骨シンチグラフィと67Gaシンチグラフィを急性化膿性骨髄炎患者35例に行い,その診断と治療効果の評価における有用性を検討した.両シンチグラフィの集積度を4段階に分類し,治療による変化を観察するとともに,炎症の指標である赤沈値との比較・検討を行った.病巣の早期検出に関しては,骨シンチグラフィ(34/35, 97%)および67Gaシンチグラフィ(19/20, 95%)はともにほほ同等の陽性率であった.治療導入後67Gaシンチグラフィは骨シンチグラフィよりも早期に集積度の低下を示した.さらに, 67Ga-citrateの集積は,赤沈値や臨床症状と良好な相関を示した.このように,67Gaシンチグラフィは急性化膿性骨髄炎の早期発見や治療効果の評価に有用であることが示された.(昭和63年4月5日採用)
著者名
犬房 秋彦,他
14
3
449-458
DOI
10.11482/KMJ-J14(3)449

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