h_kaishi
Online edition:ISSN 2758-089X

ATPの31P核磁気共鳴によるMg++の定量

Mg++の濃度測定のための検量線がATP(アデノシン三リン酸)の31Pのフーリエ変換核磁気共鳴(FT-NMR)に基づくケミカルシフト(δαβ)およびカップリング定数(Jαβ)から求められた.ATPの31PのケミカルシフトはMg++の濃度がO~5. OmMの範囲で濃度依存性を示し,使用可能なほほ直線的な検量線を与えた。αPのカップリング定数は1.0~5.0mMの範囲で濃度依存性を示したがl.OmM以下では不定であり有効な検量線が描けなかった. Mg++とCa++が共存する場合,Jは全く不規則な値を示して一定せず,検量線作製に無効であったが,δαβは一定の関数になり,一方の濃度あるいは全イオン量が明らかな場合使用可能であった。
著者名
渡辺 悟,他
13
2
133-139
DOI
10.11482/KMJ-J13(2)133

b_download