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過敏性肺臓炎における肺内リンパ球の種類およびその変動

モルモットを用いた過敏性肺臓炎の実験モデルで,急性期から慢性期に至る経過に好中球が重要な役割を果たしており,その早期消退,肉芽腫形成にリンパ球がなんらかの関与をなしている可能性が考えられた.今回,このことを検討する一環として,過敏性肺臓炎各期における出現リンパ球の変動を肺から抽出したリンパ球のEおよびEACロゼット形成能を調べることにより T, B細胞の面から検索することとした. 結果は,いずれの時期でも正常肺に比べて,リンパ球は増加しており T,B-cellの両方の増加によるものだった.しかし B-cellの増加は,いずれの時期でも一定で,各時期での有意差を認めなかった. T-cellの増加は,1~2週間でピークに達し,以後減少していった.そこでB-cell系統の刺激は曝露時すでに完成されており,最終曝露では,形成されていた抗体と抗原とのimmune complex形成だけがひきおこされたと考えられ, T-cell系統への刺激は最終曝露後もさらに増強されていると考えられた. 肺内のTおよびB-cellの動態により,過敏性肺臓炎の発生には,体液性および細胞性免疫の連続的あるいは同時発現や,むしろ非独立的なT-cellとB-cellの相互作用が考えられ,今後, TおよびB-cellの作用,特にT-cellのsubsetについて検索していく必要性が考えられた.
著者名
日浦 研哉
9
3
341-347

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