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肺癌における骨シンチグラフィの評価

原発性肺癌176例に主として99m-TcMDPによる骨シンチグラフィを施行し,肺癌の骨転移を検討した.初回骨シンチグラフィの所見を陽性,疑陽性,陰性に分類したが異常集積部位が多発性かつ集積高度な場合を陽性とし,異常集積部位が単発かつ軽度集積を疑陽性とした. 肺癌176例中骨シンチグラフィ陽性36例(20.4%)疑陽性45例(25.6%)であった. 骨シンチグラフィ陽性36例中29例が日本肺癌学会による臨床病期分類IV期であったがI. II期に2例III期に5例陽性が認められた. 骨シンチグラフィ陽性36例中骨Ⅹ線で転移が確認できたのは23例(63.9%)であり, 疑陽性45例では7例(15.6%)に転移が確認された. 転移が確認された32例中12例(37.5%)が腺癌であった.これを骨シンチグラフィ陽性例で分類しても腺癌が36例中18例(50%)と高率であった.部位では肋骨が最も多く次いで腰椎,胸椎であった. 初回骨シンチグラフィ時に転移が確認されなかった非手術例を追跡すると,骨シンチグラフィ陽性例では再スキャンを行った4例全例に半年以内に新たな異常集積を認めた.疑陽性9例では再スキャンで4例に新たな異常集積を認め骨転移を確認した.陰性例25例では16例(64%)に再スキャンで転移を認めた.これらの症例の予後を検討すると再スキャンで悪化したものは変化を認めないものより不良であった.
著者名
大塚 信昭, 他
9
4
371-377

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