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Online edition:ISSN 2758-089X

術中迅速外科標本 本学に於ける過去3年間の利用度とその正確さ及び限界

1978年から1980年までの過去3年間に川崎医科大学附属病院病理部に依頼された凍結切片413例についてその利用度,診断の正確さ及び誤診の起こり得る原因を検討し考察を加えた.悪性腫瘍であることの実質診断率は100%, false positivityは実質上0%,false negativityは1.96%であった. かし診断不確定率は10.8%とやや高く,少なからず術中の外科医にとまどいを与えるものと考えられた.これらの症例から推定診断の一致率を調べると,良性とした場合が83%,悪性とした場合が25~45%であった. 以上の結果は,病理医が悪性と診断した場合はほほ100%悪性であり,不確定な時には悪性を念頭に置きやすい傾向があることを示している.
著者名
真鍋 俊明, 他
8
1
56-64
DOI
10.11482/KMJ-J8(1)56

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