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Online edition:ISSN 2758-089X

若年性 Parkinson 病の一例

24歳の女性が四肢振戦・筋強剛を主訴に入院した.病歴より発症は16歳頃と考えられ,家系内発症はみられなかったものの両親はイトコ結婚であった. 身体症状は定型的parkinsonismを呈し,階段状の経過がみられた.症状は,睡眠・休息・入浴後に改善し,月経前・精神的緊張・疲労にて増悪し,日内変動が認められた.精神症状としては身体症状に先行した短期間の幻覚妄想状態がみられ増悪時にも出現し,その他抑うつ・心気・不安状態を呈した.身体症状にはL-DOPAが著効を示し,二年間経過は良好である. 症候学的に若年性Parkinson病と診断し,身体症状・精神症状について考察した.
著者名
小林 建太郎, 他
8
3
291-295
DOI
10.11482/KMJ-J8(3)291

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