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上腸間膜動脈限局性の高安動脈炎の一例

腹痛を呈した上腸間膜動脈(superior mesenteric artery: SMA)に限局した高安動脈炎の一例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.症例は17歳,男性.心窩部痛・右背部痛を認め,近医を受診し,その際施行した体外式腹部超音波検査(ultrasound: US)でSMA の壁肥厚が疑われ,当院総合診療科を紹介受診した.身体診察では上腹部正中に軽度圧痛を認め,血液生化学検査では血沈(60min)35mm, CRP 3.92mg/dL と軽度上昇を認めた.US では,腹痛を訴える部位に一致してSMA 起始部にびまん性の壁肥厚を認め,血管炎が疑われた.胸部造影・上腹骨盤部単純造影CT 検査(computed tomography: CT)ではSMA 周囲に造影効果を認める軟部影を認め,18F-FDGPET(18F-fluorodeoxyglucose positron emission tomography: PET)/CT 検査ではSMA 起始部付近に腫大と軽度のFDG 集積を認め,動脈炎による集積で矛盾しない所見であった.以上のことから,SMA に限局した高安動脈炎と診断した.ステロイド治療を開始し腹痛は速やかに消褪すると共に,US 所見にも改善がみられた.doi:10.11482/KMJ-J42(2)151 (平成28年9月7日受理)
著者名
塚本 真知,他
42
2
151-157
掲載日
2016.10.11

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