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乳児栄養における蛋白質と脂質の相互利用性に関する研究(蛋白質の量と質をかえた7種類の乳汁で哺育された低出生体重児の窒素代謝および脂肪代謝について)

乳児栄養における乳汁中の蛋白質と脂肪の相互利用性を検討する目的で, 6種類の人工乳(A乳:蛋白質1.60g/dl,ホエー蛋白質0.35g/dl,カゼイン1.25g/dl,脂肪3.72g/dl; B乳:1.60g/dl, 0.96g/dl, 0.64g/dl, 3.72g/dl; C乳:1.85g/dl, 0.41g/dl,1.44g/dl, 3.50g/dl; D乳:1.85g/dl, l.llg/dl, 0.74g/dl, 3.50g/dl; E乳:2.19g/dl, 0.61g/dl, 1.58g/dl, 2.60g/dl; F乳:2.19g/dl, 1.31g/dl, 0.88g/dl, 2.60g/dl)と人乳(G乳)で低出生体重児63名(AおよびF群10名宛, BおよびG群8名宛, C,D,E各群9名宛)を哺育した.各乳児について,体重が2,100~2,200g, 2,400~2,500gおよび2,700~2,800gに達した時の3回, 24時間中に排瀕した尿および屎を採取し,脂肪出納,屎中排泄脂質分画および窒素出納を比較検討し,つぎの結果をえた. 1.窒素の吸収量および蓄積量は摂取量とともに増加した.窒素蓄積率は高ホエー蛋白質乳哺育群(B,DおよびF群)の方が高カゼイン乳哺育群(A,CおよびE群)より高値であった. 2.脂肪吸収率は,B,D両群がA,C両群より高値であった. 3.屎中排泄中性脂肪量,遊離脂肪酸量,ケン化脂肪酸量はいずれもA,C,E群がB,D,F群より高値であった. 以上の成績から,高ホエー蛋白質乳はその構成脂肪の吸収を助長し,吸収された脂肪が蛋白質の異化をおさえ,同化作用に好影響をもたらすと結論した.
著者名
井上 満夫
7
2
120-132

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