h_kaishi
Online edition:ISSN 2758-089X

神経線維の平均個数を推定するための標本抽出法

組織標本写真の細胞や神経線維などを計数するとき,我々は次の間題に直面する. -信頼のおける個数の値を得るためには,どの位の倍率で何枚の写真を使用すればよいか?この問題を解決するためのひとつの試みとして,ラットの腓骨神経線維を具体的な対象としてとりあげ,神経線維数のデータを統計学的な見地から解析し,個数推定のための標本抽出法を提案した.データ解析の結果,標本写真の許容しうる最大の大きさはおよそ(30μmx40μm)で,写真は10枚必要であることが示唆された.この調査領域は全体のおよそ10%であった.この標本抽出法は神経線経の数量的な研究の基礎として有用であろう.
著者名
有田 清三郎, 他
7
3.4
197-204
DOI
10.11482/KMJ-J7(3.4)197

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