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黄色ブドウ球菌のprotein A保有株と非保有株の多形核白血球殺菌作用に対する抵抗性の相違

黄色ブドウ球菌の二種の異なる菌株,すなわちproteinA保有株CowanI株と非保有株Wood46株の多形核白血球(PMNと略す)による殺菌作用に対する抵抗性をしらべ,つぎの結果を得た.(1)両菌株を不活化ヒト血清でオプソナイズし,ヒトPMNに貪食させると,食菌2時間後におけるCowanI株のPMN内残存生菌数はWood46株のそれよりも1.5log高い値を示した.同様にモルモットPMNを用いた場合にCowanI株はWood46株よりも1.3log高い残存生菌数を示した.しかしモルモットPMNによる nitroblue tetrazolium (NBT)還元能には両菌株のあいだに有意の差は認められなかった.(2)オプソナイズしたCowanI株を0.001% (W/V) H202存在下4時間培養した時の生菌数は,同様に処理したWood46株の生菌数よりも1.1log高い値を示した.同様の結果がオプソナイズしない両菌株についても得られた.これらの結果は PMNの殺菌作用における両菌株問の抵抗性の相違が,両菌株に対するPMNの殺菌活性の相違に基づくものではなく, PMN殺菌効果を担うと考えられているH202に対する抵抗性の相違に依存することを示唆している.
著者名
山田 作夫
6
4
209-216

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