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Online edition:ISSN 2758-089X

巨大なる舌根部血管腫の1症例

1974年5月1日嚥下障害を訴えた54歳女性が当科外来を受診した.その口腔内所見では赤褐色,軟かい巨大な腫瘍が下咽頭にみられた.前医にて穿刺をうけ約5ccの血液が吸引されていたので血管腫と考えられていた.まず,局麻下に気管切開を行いその切開孔より挿管全麻下に腫瘍を摘出,その病理組織学的検査では海綿状血管腫であった.成人血管腫の成因として,先天的に存在していた胚芽あるいは小腫瘍が思春期,月経,妊娠,更年期などの内分泌作用により増大したものと考えられている.その治療法としては,小さい場合は焼灼,大きい場合は手術あるいは放射線療法の適応であろう.
著者名
笠井 英夫, 他
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91-94
DOI
10.11482/KMJ-J1(1)91

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