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倉敷市における大気汚染に伴う健康調査

本文では昭和48年度の倉敷市の大気汚染の人体影響の調査を行なった.対象者は一般住民の結核検診の受診者の女子で40~69歳までのもので,受診者から無作為抽出によりその地区の同年代の人口とほほ同じ構成割合にした. 対象者数は汚染地区776人,非汚染地区311人である.呼吸器症状の有訴率と呼吸機能の調査の成績は次のようである.1)慢性気管支炎,喘息発作およびせき,たんが3ヶ月以上続くものの合計は汚染地区に有意に多かった.2)スパイロの1秒率70%以下のものは両地区間に差がなかった.3)フローボリウム曲線のPF,・V5O,・V25は汚染地区が低値を示し,殊に高年令層では著明に低下していた.4)汚染地区においてはPF,・V5O,・V25,・V50/・V25は呼吸器症状の訴えのない正常群も低値を示し,殊に高年令層が著明であった,5)以上のことから大気汚染は呼吸器症状の有訴率の増加と共に正常群の高年令層の呼吸機能の低下をもおこしている.
著者名
岡本 正, 他
1
3.4
207-213

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