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高フェリチン血症を契機に成人Still 病と診断した不明熱症例

成人Still 病は弛張熱,関節炎,発熱時に増強する発疹(サーモンピンク疹)を3徴とする疾患で,白血球増加,血清CRP やフェリチン値の上昇などの強い炎症所見を認め,しばしば不明熱の原因となる.高フェリチン血症を契機に成人Still 病と診断した症例を経験したので報告する.患者は57歳女性,入院3週間前から発熱とともに咽頭痛,関節痛が出現し,近医にて抗菌薬治療が行われた.抗菌薬不応の発熱で当院を紹介受診し,不明熱精査目的に入院した.入院時より前胸部や背部に淡い紅斑が出現し,採血で,白血球増加(11,480/μL),CRP 高値(12.98 mg/dL),フェリチン著明高値(5,511 ng/mL)を認めた.胸腹部CT 検査では腋窩・鼠径リンパ節の腫脹と脾腫大を認めた.血液培養検査は陰性で,骨髄生検や皮膚生検にて造血器腫瘍を示唆する所見を認めなかった.感染症や悪性腫瘍を除外し,Yamaguchi らの分類基準を満たし,成人Still 病と診断した.プレドニゾロンとメトトレキサートの併用療法を開始したところ,速やかに全身状態は改善した.不明熱の原因検索を行う際に,フェリチン値の測定は有用であると考えられる.
著者名
古川 芽衣, 他
44
2
151-155
掲載日
2018.11.9

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