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腹腔鏡検査にて確定診断に至った結核性腹膜炎の一例

症例は63歳女性。元医療従事者であった。1ヵ月続く腹痛と38度の発熱で近医を受診し,腹水貯留を認め,腹水検査でヒアルロン酸とCA125が高値であったことから癌性腹膜炎を疑われ当院内科に紹介された。画像検査より癌性腹膜炎を疑われたが,原発は同定できなかった。細胞診はclassII であったが,卵巣癌,腹膜癌,悪性中脾腫を疑われたことから,腹腔鏡検査目的に当科紹介となった。腹腔鏡検査で黄白色粒状の病変を認め,病理組織検査にて類上皮細胞性肉芽腫を認め,結核等の感染症が疑われた。病歴聴取にて3年前の職務中に結核排菌患者に濃厚接触歴あり,腹腔鏡再検査にて,塗抹,培養,PCR 陰性であったが,腹水中ADA 高値より結核と診断し結核専門病院に転院した。抗結核薬開始され速やかに症状は軽快した。結核性腹膜炎は非常に稀な疾患であるが,腹腔鏡検査で診断に至った症例を経験した.原因不明腹水を認めた場合,癌性腹膜炎のみならず感染性腹膜炎の可能性も念頭に置き早期から同時に精査する必要がある.
著者名
鈴木 聡一郎, 他
45
19-26
掲載日
2019.5.30

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