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Ixazomib が奏効している心アミロイドーシス合併多発性骨髄腫

Ixazomib は,経口のプロテアソーム阻害薬であり,特に非注射薬の組み合わせが選択される多発性骨髄腫患者の再発難治例にとって有用な治療薬である.今回,我々はIxazomib が奏効している心アミロイドーシス合併多発性骨髄腫を経験したため報告する.症例は50歳代女性で,20XX 年10月心不全精査のため当院循環器内科入院となり,精査にて洞不全症候群(type3),心アミロイドーシスと診断された.洞不全症候群(type3)に対して心臓ペースメーカー移植術が施行され,血液検査にてM 蛋白を認めたため当科紹介となった.骨髄検査では形質細胞の増加を認め,AL アミロイドーシス(心臓,消化管)合併多発性骨髄腫(IgG‐λ with BJP)と診断した.20XX 年12月から治療を開始.VRD 療法を1コース施行中に,ペースメーカー波形ではない不整脈が多発し,うっ血性心不全の併発や,心源性脳梗塞による左完全片麻痺を発症した.VRD 療法は継続困難と判断し,elotuzumab 併用RD 療法に変更し治療を施行した.2コースでPD となったため,脳梗塞の発症によるADL の低下があることから,施設入所をふまえて外来通院頻度が少ない治療法として,Ixazomib 併用RD 療法を選択し治療を開始した.治療効果および忍容性は良好で,M 蛋白の順調な低下を認め,心不全の増悪なく経過している.心アミロイドーシス合併多発性骨髄腫は,治療に伴い致死性不整脈や心不全を併発することが多い.プロテアソーム阻害剤であるbortezomib 投与にて,不整脈や心不全の併発症状が出現していたが,経口プロテアソーム阻害剤であるixazomib の投与では,不整脈や心不全を併発させることなく,治療が継続し得た.
著者名
林 成樹, 他
45
81-87
掲載日
2019.10.15

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