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Online edition:ISSN 2758-089X

川崎医科大学耳鼻咽喉科におけるアレルギー性鼻炎の現況(第1報) -2000,2001年の CAP-RASTの結果について-

 2000, 2001年の川崎医科大学耳鼻咽喉科で実施した特異的血清IgE抗体検査(CAP-radioallergosorbent test,以下CAP法)の結果について検討した. 2001年は2000年に比べ約6.5倍のスギ,ヒノキ花粉の飛散が見られ,この結果スギ花粉に対する抗体陽性者が多く見られた.これに対してハウスダストやコナヒョウヒダニといった通年性抗原の陽性率は低下していた.花粉量の変化に関係なくゴキブリやユスリカといった昆虫抗原やカビに対する陽性率に大きな変化はなかった.また,岡山県下では10年前に比べてスギ陽性者が増加,反対にブタクサやヨモギはその陽性率は低下していた.  陽性率の推移を連続して観察することは医療従事者とアレルギー性鼻炎患者の両方に有用なものと考えられた.(平成15年12月17日受理)
著者名
増田 勝巳,他
29
4
269-273
DOI
10.11482/KMJ29(4)269-273.2003.pdf

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