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当科における急性肝障害の変遷

 当教室で1990年から2005年までに入院治療した急性肝障害患者(肝炎ウィルス肝炎,非肝炎ウィルス肝炎,薬剤,アルコール,自己免疫性,脂肪肝,原因不明,その他)を1990年から1997年の前期178例と,1998年から2005年の後期168例の二群にわけて比較検討した.①症例数と男女比の変化,②年齢,③肝障害の成因,④重症度(軽症は%PT70%以上,中等症は%PT41%以上70%未満,重症は%PT40%以下で肝性脳症を認めないもの)について比較検討した.①症例数と男女比は前期が男性102例/76例,後期は101/67例.②平均年齢は43.7歳,48.7歳で高齢化が進んでいた.③成因は肝炎ウィルス肝炎の占める割合が37.6%から21.4%と減少した.これはインターフェロンやラミブジンなどによりB型肝炎が治療され,核酸増幅試験(NAT)の導入によって輸血後C型肝炎が減少したと考えられた.アルコールと(7.8%から19.1%)薬剤性(13.4%から18.6%)が増加した.④重症度では軽症例が増えて劇症肝炎が減っている.死亡例はB型肝炎と原因不明例であり,適切な肝移植施設への連携が必要と考えられた.現在でも原因不明例の症例数が多く,今後原因究明していかなければならない.(平成19年1月29日受理)
著者名
柴田憲邦,他
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225-232

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