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H5型鳥インフルエンザ感染が疑われる症例に対する PCR 診断法の確立

 H5型鳥インフルエンザウイルスの感染が疑われる患者が川崎医科大学附属病院に来院した場合には緊急に鑑別診断する必要があるが,現行の迅速診断キットではA型インフルエンザとは判定できてもH5亜型かどうかは鑑別できない.本研究では,本院でも通常のPCR(polymerase chain reaction)法で簡便にH5亜型を鑑別できる体制を整えるために,H5亜型HA(hemagglutinin)遺伝子すべてに共通し,なおかつ現在のヒトのA型インフルエンザ(H1,H3亜型)ウイルスには存在しない塩基配列部分をターゲットにしたプライマー8種を作成してPCRを行なった.その結果,2ペアのプライマーがH5HA遺伝子を特異的に検出できること,その検出感度は検査材料中に3PFU(plaque forming units)相当のウイルスがあれば同定できることが分かった.検体採取から同定までに要する時間は約5時間で,通常のPCRサーマルサイクラーがあれば誰でもどこでもできる方法であるため,当院での緊急診断用として充分実用的であると考えられる. (平成18年1月31日受理)
著者名
浅岡 直子,他
31
4
235-241

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