h_kaishi

t_toukou

定量的超音波法による脛骨皮質骨の骨量測定:末梢骨定量的CT法との生体および屍体計測での相関

 定量的超音波法(QUS)は被曝を伴わず簡便に超音波の伝播速度(SOS)から骨量を評価できる方法として知られている. Sound Scan 2000 (Omron Myriad, イスラエル)は他のQUS装置が海綿骨主体の踵骨を測定部位とするのに対し,脛骨皮質骨を測定部位とするユニークなQUS装置である.しかし,その測定の正確度については,十分解明されていない.そこで,脛骨皮質骨の骨密度(BMD)測定が可能で既に測定の正確度が確立している末梢骨CT法(pQCT) (Densiscan-1000, Scanco Medical AG, スイス)を併せて使用し, Sound Scan 2000による骨量測定の意義を検討した. 屍体計測での検討には解剖用屍体下肢(N=10)を用いてSound Scan 2000による脛骨中央部(5 cm)長皮質骨のSOSと, pQCTにより得られた脛骨遠位骨幹端部(遠位端から19~33.5 mm),遠位骨幹部(遠位端から62~70.5 mm)と骨幹中央部について骨量に関するパラメータとの相関を検討した. SOSは,骨幹中央部皮質骨のBMD,体積や厚さと良好な相関を示すことが認められた. 生体計測での検討には健常女性46名を用いてSound Scan 2000による脛骨骨幹中央部皮質骨のSOSと,pQCTにより得られた右脛骨遠位骨幹端部と遠位骨幹部について骨量に関するパラメータとの相関を検討した. SOSは, (1)遠位骨幹端部よりも遠位骨幹部の皮質骨BMDとの相関が良好であること,(2)皮質骨の骨面積や厚さと良好な相関を示すことが認められた. 今回の検討の結果,脛骨皮質骨のSOSは皮質骨のBMDや厚さを反映することが示された.                             (平成12年10月20日受理)
著者名
野上 利香
26
4
259-266

b_download