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放射線治療を行った悪性褐色細胞腫骨転移の1例

 褐色細胞腫(Pheochromocytoma)はクロム親和性細胞を有する交感神経系組織(主として副腎髄質)より発生する腫瘍であり,転移を有する悪性例は約10%程度存在する. 今回我々は左副腎原発褐色細胞腫の術後14年目に骨転移及びリンパ節転移で再発し放射線治療(外照射)を行った1例を経験した. 症例は68歳の男性. 1996年12月より腰痛,歩行障害を自覚し泌尿器科を受診,精査の結果上記疾患による骨転移(第1腰椎,仙骨,腸骨,坐骨),腹部傍大動脈リンパ節転移と診断され,紹介により当科で放射線治療(外照射)を行った.1997年4月から6月にかけて(1)腰椎,腹部傍大動脈リンパ節,(2)仙骨,腸骨, (3)坐骨にそれぞれ計(1)59.4 Gy,(2)60 Gy, (3)59.4Gyを照射した.治療により腰痛や歩行困難などの自覚症状は軽減し,血中カテコールアミン(N-Adr)値の減少やCT画像上腹部傍大動脈リンパ節の縮小(約32%減少)が認められた.                   (平成10年9月3日受理)
著者名
田村 博文,他
24
3
173-180

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