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原発性肝細胞癌におけるE-cadherinの発現の意義

原発性肝細胞癌の浸潤・転移に肝癌細胞で発現されるE-cadherinが重要な働きを果たしているか否かを調べる目的で,本学の44摘出手術材料を用い,改良を加えた抗原性の賦活化法を行った後に免疫染色を行って,その発現の程度をpreserved type とreduced typeの2群に分けて臨床病理学的にその意義を考察した.原発性肝細胞癌ではE-cadherinの発現は不規則・不均一で,一部に凝集したり,全周性に見られるものや減弱,消失したものが見られた.またEdmondoson分類および形態分類別にみた分化度では,分化度が低い程その発現が弱くなるのに対し,分化度が高いと発現が強く,発現の弱いものでは脈管侵襲を伴うものが多いことがわかった.以上の事から,肝細胞癌の原発巣におけるE-cadherinの発現性の減弱はある程度までその腫瘍の生物学的悪性度の指標になりうるものと考えた.    (平成8年12月10日採用)
著者名
忠岡 好之
22
4
279-285

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