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腫瘍内Lipiodolの沈着を認めたAFP産生胃癌肝転移の1例

Alpha-fetoprotein産生胃癌肝転移の1例を経験した.その放射線学的所見は肝細胞癌の所見と非常に類似していた.CT検査ではLipiodolの沈着を伴う多発性の低濃度を示す腫瘤として描出された.同時に上部消化管造影検査ではBorrmann l型の進行胃癌が認められた.血管造影検査では肝内に腫瘍濃染と門脈内腫瘍塞栓を伴うhypervascularな腫瘍が描出され,同時に左胃動脈により栄養される同様の所見が胃体上部に認められた.そこで5 FU, THP-ADM, MMCを用いた局所動注療法が行われた.治療終了14日後にAFPは著明に低下した.化学療法の終了40日後に,呼吸不全にて死亡し,剖検が施行された.剖検所見では肝臓の腫瘍はhepatoid adenocarcinoma cellより構成され,胃癌も同様の特殊染色にて確認されたAFP産生細胞で構成されていた. AFP高値を呈し,肝細胞癌と類似の放射線学的所見を示す肝臓の腫瘤性病変を発見した際には, AFP産生胃癌肝転移を除外する必要があると考えられる.               (平成4年9月8日採用)
著者名
今井 茂樹,他
18
3
259-265

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