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化学的消化法を用いた肝の走査型 電子顕微鏡的研究-正常ヒト肝表面の観察-

化学的消化法(HCl-collagenase 法)と被膜を用手剥離する方法,およびこの2方法の組合せである被膜剥離後化学的消化法を利用して,正常ヒト肝表面を走査電顕で観察し,次のような結論をえた.1.ヒト肝被膜は, HCl-collagenase法では中皮細胞と基底膜のみが消化された.固定後肝被膜を用手剥離すると,被膜の各層で剥離されるが,肝実質表面は露出できなかった.2.被膜剥離後化学的消化法では,肝被膜下層に存在する門脈枝,肝動脈枝および自律神経線維や,肝被膜と肝実質の境界部を観察することができた.本法により類洞が集合する小葉中心部では,一部の類洞が小孔を持たない血管として被膜下へ出現して,その直下に存在する中心静脈に流入することと,類洞が所々で小孔を有さない壁を直接被膜下に露出していることが明らかになった.
著者名
小林 和司
11
4
434-442

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