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完全房室ブロックを合併した抗 signal recognition particle(SRP)抗体陽性ミオパチー

患者は70歳代前半女性.心不全で発症し,当院循環器内科で治療を受けた.心不全は利尿薬投与などで改善したが,CK 高値があり,その後に,首下がりや四肢近位筋筋力低下が出現進行したため,当科に入院した.右上腕二頭筋筋生検では,筋線維の大小不同,内部核の増加があり,壊死筋線維が多数みられたが,再生筋,myophagia や炎症細胞浸潤は軽度であった.抗体検査の結果と合わせ,抗signal recognition particle(SRP)抗体陽性ミオパチーと診断した.治療として,経口ステロイド療法を開始したが,治療開始17日目に失神発作を来たすようになった.心電図検査では完全房室ブロックであり,発作後3日目に永久ペースメーカー植え込み術を行った.経口ステロイド療法に加え,免疫グロブリン大量療法(IVIg 療法)を行ったところ,高CK 血症や頸部四肢筋力低下は徐々に改善した.抗SRP 抗体陽性ミオパチーの心合併症については,心伝導障害を含め,様々な議論があるが,これまでに完全房室ブロックを来たした報告はなく,貴重な症例と考えられた.
著者名
深井雄太, 他
43
2
75-80
掲載日
2017.10.18

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