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前立腺癌に対する高線量率組織内照射におけるアプリケーター刺入本数に関する検討

前立腺癌に対する高線量率組織内照射において,アプリケーター針の刺入本数や刺入位置は線量分布に大きく影響する.刺入方法は各施設の経験やポリシー,使用装置に依存する部分があり,最適な刺入法として確立された普遍的な方法はない.今回我々はアプリケーター針の刺入本数と線量体積因子の関連を解析し,最適な刺入本数を検討した.対象は2010年6月1日から2012年10月31日の間に同治療を受けた初発前立腺癌135例.治療計画にはOncentra® を用いた.治療前エコーによる前立腺体積,治療計画CT により算出された線量体積因子(PTV のDmin%,D90%,dose non-uniformity ratio:DNR,homogeneity index:HI,conformity index:CI,尿道最大線量,直腸最大線量),治療時期(一次解析として前期:~2011年1月,中期:2011年2月~9月,後期:2011年10月~2012年5月,さらに追加解析として直近:2012年6月〜),アプリケーター針刺入本数について,相互の関連をJMP 14,Student のt検定を用いて検討した.一次解析の結果,刺入本数は前立腺体積と相関せず,刺入本数が多い群は少ない群に比べ尿道最大線量が有意に低かった.他の線量体積因子では有意差はないものの,刺入本数が多い群でPTV のDmin% は高値,D90% は高値,DNR は低値,HI は高値,CI は高値と,本数が多いほど良好な線量分布であることを示していた.なお,治療時期が後期の症例で刺入本数が有意に増加していた.これらの結果が判明した後に治療された直近16例においては,さらに刺入本数が増加し,線量体積因子の改善が認められていた.今回の検討から,アプリケーター針の刺入本数が多いほど線量分布が改善し,とくに16-17本の刺入により良好な線量分布が得られることが示された.
著者名
神谷 伸彦, 他
45
131-138
掲載日
2019.12.9

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