h_kaishi
Online edition:ISSN 2758-089X

t_toukou

辺縁系脳炎10例の臨床像の検討

 当科で経験した辺縁系脳炎患者の臨床的特徴(発症様式,原因,臨床症状,検査所見,画像所見)について検討した.  対象は,2000年4月から2004年8月までに当科に入院した辺縁系脳炎患者10例(男性7例,女性3例)である.  結果は,(1)発症様式:急性発症8例,亜急性2例.(2)原因:単純ヘルペス脳炎2例,非ヘルペス性辺縁系脳炎8例.(3)臨床症状:意識障害8例,痙攣発作6例,失見当識1例,記銘力障害3例,精神症状(人格変化・幻覚・妄想)1例,健忘(前行性・逆行性)7例.(4)検査所見:肝機能障害6例.脳波にてPLEDs2例,PSD1例,てんかん波3例,徐波化4例.(5)画像所見:頭部MRIにて病変が辺縁系に限局6例,より広範に分布するもの4例.  辺縁系脳炎10例中8例が,原因不明の非ヘルペス性辺縁系脳炎であった.亜急性に進行する痴呆患者においても辺縁系脳炎を鑑別にあげる必要がある.検討した半数例で肝障害が見られ,病因との関連を考える上で注目された.(平成18年1月25日受理)
著者名
力丸 満恵,他
32
2
67-74
DOI
10.11482/KMJ-J32(2)67

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