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Online edition:ISSN 2758-089X

口腔内扁平苔癬を伴った毛孔性扁平苔癬

 63歳女性.頭部の瘢痕性脱毛と紅斑を主訴に皮膚科を受診した.これ以外に口腔内の扁平苔癬を合併していた.頭部の紅斑の組織標本では顆粒層の肥厚,表皮基底層の液状変性,真皮上層のリンパ球浸潤とCivatte小体が認められた.毛包では角栓と毛包壁へのリンパ球浸潤が認められた.免疫蛍光法直接法ではCivatte小体へのIgMの沈着と表皮真皮境界部へのフィブリノーゲンの沈着が認められた.以上の臨床像と組織学的所見から毛孔性扁平苔癬と診断した.プロピオン酸クロベタゾール液の塗布により頭部の紅斑は消失し脱毛の進行は停止した.(平成16年8月10日受理)
著者名
稲沖 真,藤本 亘
30
1
43-47
DOI
10.11482/KMJ30(1)043-047.2004.pdf

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