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Online edition:ISSN 2758-089X

卵巣癌の予後に関するHSP27の免疫組織化学的検討 ~第1報~ 最適な評価法に関する研究

  「目的」 heat shock protein 27 (HSP 27)の免疫組織化学的な発現が上皮性卵巣癌の予後因子として意義があるかどうかを検討するために,最適な判定基準を作成することを試みた.  「材料と方法」上皮性卵巣癌71症例の組織切片を用い,免疫組織化学的にHSP 27を染色した. GeislerらとArtsらおよび著者らの基準に従ってHSP 27の染色性をそれぞれ評価し,予後との関連について解析を行った.  「結果」陽性のcut off を25%以上に設定した著者の評価方法での生存解析とGeislerらの基準を一部変更した生存解析で, HSP 27陽性群の予後が有意に不良であった.しかし,他の評価方法を行った場合には生存曲線に有意な差はみられなかった. Geislerらの本来の評価方法でもHSP 27発現スコアの平均は生存群で4.97,死亡群では6.16であり,有意な差がみられなかった.  「考察」上皮性卵巣癌の予後因子としてHSP 27の発現を検討する場合に,我々の作成した25%陽性基準は適切であることが示唆された.       (平成14年8月28日受理)
著者名
前畑 賢一郎
28
3
157-164
DOI
10.11482/KMJ28(3)157-164.2002.pdf

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