総説・顎関節症のMRI診断 Magnetic Resonance Imaging (MRI)は,顎関節症の診断において主に関節円板の形態と転位の評価に用いられるが,さらに関節腔内貯留液の増加,関節頭骨髄の病的変化の描出にも用いられる.また,従来の顎関節造影や顎関節鏡と比較して,非侵襲的に臨床病態像を得ることができる. 本稿では顎関節症のMRI診断について,その役割と撮像法,読影のポイントを述べ,また川崎医科大学附属病院における顎関節症MRIの現況を交えて概説する. (平成13年8月18日受理)