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脳低温下における局所脳血流量の変化と脳保護効果の検討 ―ラット局所脳虚血・再灌流モデルを用いた実験的研究―

 虚血・再灌流時の血流動態が,虚血脳の予後を決定する大きな要因であることから,ラット局所脳虚血・再灌流モデルを用いて脳低温下における虚血中および再灌流後の局所脳血流量(regional cerebral blood flow ; 以下rCBFと略す)の変化を検討した.また,脳低温下に虚血時間を2時間延長した場合の再灌流24時間後の脳保護効果について, rCBF,梗塞巣,アポトーシス, IL- 6 値から検討した.その結果,脳低温により虚血中心部では再灌流直後におこる高血流とその後の低血流が抑制されること,虚血辺縁部ではrCBFが増加し,その後もrCBFが保たれること,虚血遠隔部ではrCBFの変化が少なかったことが明らかとなった.また,脳低温により皮質領域でのrCBFは再灌流までの時間を延長しても保たれ,アポートシス細胞の出現もみられず,脳組織IL- 6 値の増加も認めなかった.このことから,脳低温がtherapeutic time windowの延長の手段となりうることが示唆された.                              (平成13年7月9日受理)
著者名
熊田 恵介
27
2
123-132
DOI
10.11482/KMJ27(2)123-132.2001.pdf

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