弁膜疾患の変遷 ―当科入院患者24年間での検討― 過去24年間に川崎医大附属病院循環器内科に入院した弁膜疾患患者の種類ならびに病因さらに解剖学的異常にどのような変遷がみられているかについて調査した. その結果,この24年間でも,弁膜疾患全体の占める頻度は漸減し,とくに弁膜疾患の原因が「リウマチ性」から「非リウマチ性」,とりわけ変性や虚血へと変遷していることが示唆された. このことは他の疾病の場合と同様に,弁膜疾患の病因にも本邦における急速なライフスタイルの変化が関連しているものと思われた. (平成10年12月8日受理)