Online edition:ISSN 2758-089X
肝細胞癌治療成績の検討 ―消化器I内科 1982-1994ー
1982年から1994年までの13年間に川崎医科大学消化器(I)内科で治療した肝細胞癌(HCC) 461例について治療法別の予後を検討した.肝動脈塞栓術(TAE) 312例の1,3,5年生存率は各々63.3%,20.6%および8%であった.エタノール注入療法(PEI) 126例では各々74.9%,35.3%および8%であった.肝切除(OPE) 23例においては78.3%,50.8%,41.6%であった.同一患者における施行回数はTAEで1-5回(平均1.6回),PEIでは1-22回(平均5.6回)であった.1年以内にTAEまたはPEIを反復した割合はそれぞれ75.0%,78.6%であった.肝切除で5年以上生存したものは23例中10例(43.5%)あったが無再発生存例は4例(17.4%)であった. (平成9年7月17日受理)
- 著者名
- 山本 晋一郎,他
- 巻
- 23
- 号
- 2
- 頁
- 81-86
- DOI
- 10.11482/KMJ23(2)081-086.1997.pdf