下肢骨折に伴う骨欠損・偽関節に対する血管柄付骨移植術 ―とくに創外固定術の併用について― 下肢骨折に伴う骨欠損・偽関節に対し,血管柄付骨移植術と創外固定術の併用療法を施行した結果について報告する.症例は10症例(男性9例,女性1例)であった.年齢は19~67歳(平均46歳),受傷部位は脛腓骨8例,大腿骨2例で,開放骨折が9例を占めていた.移植骨は腓骨7例,腸骨2例,腓骨と腸骨の併用が1例であった.固定は全例に創外固定器(Ilizarov 7例, Hoffmann 3例)を用いた.術後1.5ヵ月の1症例を除く9症例の術後成績は,8例で一次骨癒合が得られ,1例は骨癒合が得られていない.骨癒合は2~7ヵ月(平均4.4ヵ月)で得られ,装具なしでの全荷重歩行の時期は3~13ヵ月(平均7.7ヵ月)であった. (平成9年6月11日受理)