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Online edition:ISSN 2758-089X

ヒト精巣腫瘍由来セミノーマ細胞株(JKT-1)の cis-diamminedichloroplatinum (II) による細胞死誘導について

 ヒトセミノーマ細胞株をcis-diamminedichloroplatinum (II) (以下CDDPと省略)で処理して,その細胞死の様子を観察した. CDDP処理により細胞は濃度依存性に速やかに数の低下が認められ, CDDPのセミノーマ細胞に対する強い抗腫瘍作用が確認された.形態的には腫瘍細胞核の断片化が高濃度群により強く認められた.またCDDP処理時の細胞周期の解析では細胞はS期,続いてG2/M期に集積した後に約12時間後からhypoploidの部分が増えており,この部分がアポトーシスに陥った細胞であろうと考えられた.最終的に電気泳動で経時的に発現するDNAの断片化が証明されたため,セミノーマ細胞はCDDP投与によりアポトーシスが誘導されて死んでいくことが証明された.                               (平成9年5月24日受理)
著者名
松木 孝和
23
1
35-43
DOI
10.11482/KMJ23(1)035-043.1997.pdf

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