h_kaishi
Online edition:ISSN 2758-089X

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生後早期のマウス肝臓における成熟好中球の細胞死:組織学的観察

生後早期のICRマウスを用いて,肝臓造血終末期の顆粒球系細胞の運命を光学顕微鏡ならびに電子顕微鏡で観察した.出生直後の肝臓は多数の赤血球系や顆粒球系の造血細胞を含むが,生後3日以降その数は急速に減少する.生後早期の肝臓では,顆粒球系白血球の多くは肝臓被膜下ならびに小葉間結合組織中に集積し,成熟好中球が主体で,生後5日以降細胞死の兆候を呈する好中球が増加する.細胞死の兆候は特に核に顕著で,染色質が濃縮し,核内膜へ高度に半月状に凝集して,アポトーシスに特徴的な核形態を呈する.細胞質では周辺が断片化し,濃縮した細胞質内でライソゾーム顆粒が腫大する.細胞死の兆候を呈する好中球はマクロファージに取り込まれ消化分解される.新生児期の肝臓における好中球のプログラム細胞死が肝臓造血の終末期を特徴づけると考えた.(平成7年7月6日採用)
著者名
須田 満寿美,他
21
2
71-80
DOI
10.11482/KMJ21(2)71-80.1995.pdf

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