h_kaishi
Online edition:ISSN 2758-089X

t_toukou

WPW症候群に合併した急性心筋梗塞の心電図診断―経時的変化と頻拍発作時の特徴を中心に―

WPW型心電図は,そのinitial vector の異常によりQRS波初期成分にデルタ波を生じるため異常Q波がmaskされる.従って, WPW型心電図に心筋梗塞を合併しても心電図診断は容易でない.今回我々は,A型,B型WPW症候群に急性前壁梗塞を合併した2例の心電図変化を検討した.その結果,以下のことが確認された.①急性心筋梗塞は12誘導心電図の経時的変化から診断が可能.②超急性期ではT波の増高(hyperacute T-wave),急性期ではST上昇,冠性T波などの変化が重要.③房室結節を順行伝導するいわゆるorthodromicな発作性上室頻拍(PSVT)時には,急性期のみならず,陳旧期でも異常Q波の出現によりその診断が可能.以上,心筋梗塞の心電図診断は, WPW型心電図においても経時的なST-T変化の観察や順行性房室回帰性頻拍時の波形(特にQSパターン)に注意すれば可能であると思われた.(平成7年9月28日採用)
著者名
末綱 竜士,他
21
2
111-117
DOI
10.11482/KMJ21(2)111-117.1995.pdf

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