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Online edition:ISSN 2758-089X

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肝障害を伴ったポルフィリン症-シメチジン投与の影響一

肝障害を伴ったポルフィリン症2例を呈示し,シメチジンの投与効果について検討した.症例1は57歳男性で顔面の皮疹と日光過敏症のため入院.尿中ウロポルフィリン2200μg/lと著増がみられ肝機能も中等度のトランスアミナーゼの上昇がみられた.瀉血により尿中ウロポルフィリンは正常化し肝機能の改善もみられた.症例2は74歳,女性で日光過敏症が2年間持続し,その後黄疸がみられたため入院した.血清ビリルビンは13.9 mg/dl と増加し,胆道系酵素の上昇を認めた.赤血球中プロトポルフィリンは16227μg/dlと著増を認めた.患者は1年半後に肝不全で死亡した.第1例は晩発性皮膚ポルフィリン症(PCT),第2例は骨髄性プロトポルフィリン症(EPP)と診断された.ヒスタミンH2受容体拮抗薬シメチジンを800 mg/日2週間投与し,投与前後のポルフィリン体の変化を検討した.PCT, EPPともに各々尿ウロポルフィリン,赤血球中プロトポルフィリンの低下がみられ,シメチジンがポルフィリン症の新しい治療薬となりうる可能性が示唆された.(平成6年4月1日採用)
著者名
山本 晋一郎
20
2
131-138
DOI
10.11482/KMJ20(2)131-138.1994.pdf

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