細胞外マトリックス遺伝子発現調節におけるサイトカインの役割 近年,サイトカインの細胞外マトリックス成分の遺伝子発現調節にはたす役割が注目されるようになってきた.本稿ではサイトカインの細胞外マトリックス成分,特に皮膚や骨の主構成蛋白であるI型コラーゲンの遺伝子発現に対する影響について述べた.TNF-αはα1(I)コラーゲンを転写レベルで抑制し,α1(I)コラーゲンプロモーター遺伝子の-107までの部分を介することが明らかにされた. (平成6年5月2日採用)