80歳女性の直腸肛門部に発生した悪性黒色腫を報告した.1年間の下血を主訴として来院,直腸指診で,肛門縁に接する直腸左側後壁に潰瘍を伴う腫瘤を触知した.易出血性で,生検で,悪性黒色腫と診断され胸部X線では,両側肺野にわたり0.5~1.5cmの多発陰影を認めた.出血が持続するため, Miles operation を施行.経過良好で術後31日目に近医転院となった.両側肺野の転移巣は不変であり,術後化学療法は,施行しなかった. (平成4年2月24日採用)
著者名
清野 徳彦,他
巻
18
号
2
頁
115-118
DOI
10.11482/KMJ18(2)115-118.1992.pdf
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