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Online edition:ISSN 2758-089X

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外来患者並びに入院患者における発熱の頻度と原因

発熱の頻度,発熱の原因を知るために平成3年11月から4年3月までの5ヵ月間の外来ならびに入院患者における実態調査を行い,次のような有用な結論をえた.健康医療従事者,男女100名の電子体温計による腋窩温の測定から,従来通り37.0°C以上を発熱と考えてよいものと思われた.ただし20歳台の若年者では例え健康人でも37.3°Cまでの腋窩温はあり得ることを知っておくべきである.内科初診患者1756例中発熱を愁訴として来院したのは313例, 18%であった. 1756例中初診時発熱の訴えもなく,発熱もなかった患者は1238例, 73%であった.発熱の愁訴はなく,発熱があった症例や,発熱の訴えがあるのに発熱のない患者もあった.救急外来受診患者4836名では, 1223名, 25%に発熱が認められていた.小児科,内科系患者で頻度が高く,外科系で少なかった.これら外来患者における発熱の原因は,急性上気道炎をはじめとする感染症が殆んどであった.病院全体の入院患者,内科病棟の入院患者でも2237名中483例(21.6%), 1112例中259例(23.3%)と高い頻度で発熱患者が認められた.しかし, 38.0°C以上の発熱患者は少なかった. 38.0°C以上の発熱を示した症例の原疾患は種々であった.発熱精査を目的として入院してきた患者も,全入院患者に2%に認められ,原因診断の難しい症例もあったことから,今後とも発熱に関する研究は重要と考える.(平成4年10月15日採用)
著者名
松島 敏春
18
3
181-190
DOI
10.11482/KMJ18(3)181-190.1992.pdf

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