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Online edition:ISSN 2758-089X

Silicone基材を用いた徐放性抗癌剤に関する研究一抗癌剤放出制御の試みー

2液混合常温硬化型silicone (ファイコン6600 FX- 8 )を用いてMitomycin C (以下MMCと略す)徐放化抗癌製剤を作製し,60日間にわたりin vitro におけるMMC放出と製剤表面積, MMC封入量, silicone基材の物理特性(硬度及び粘度)の関係を観察した.その結果,製剤表面積及びMMC封入量とMMC放出量は正の相関を示し,また,silicone基材の物理特性は,silicone 2液の混合比を調節することにより変え得るが,silicone基材の硬度が低下するほど,徐放製剤からの放出量は多くなり,硬度最低の製剤からは60日間に全封入量の約53%,硬度最高の製剤からは約0.7%が放出され,放出量比は最高100倍にも達することがわかった.以上の実験結果から,これら三つの因子を適宜調節することにより,抗癌剤放出制御が可能であることを実証した.                 (平成3年2月25日採用)
著者名
藤森 恭孝
17
1
37-46
DOI
10.11482/KMJ17(1)37-46.1991.pdf

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