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Online edition:ISSN 2758-089X

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ヌードマウスにおける接触過敏症の研究一表皮ランゲルハンス細胞, Thv-1陽性樹枝状表皮細胞の機能についてー

ヌードマウスBALB/c (nu/nu)の皮膚を通して2, 4-dinitrofluorobenzene (DNFB)の感作成立あるいは免疫学的不応(トレランス)の誘導が可能かどうかを検討した.BALB/c (nu/nu)の皮膚を正常マウスBALB/cに移植して同部にDNFBを塗布して感作するとDNFBに対する接触過敏症の感作は成立したが,植皮部に中波長紫外線(UVB)を照射した後DNFBを塗布する抑制処置を加えた場合, DNFBに対するトレランスは誘導されなかった.さらに, BALB/c (nu/nu)にDNFBを塗布して24時間後に採取した所属リンパ節細胞(DLNC)をBALB/cに移入すると,感作は成立した.しかし, UVBとDNFBで処置して24時間後のBALB/c (nu/nu)のDLNCの移入では, BALB/cにおいてトレランスの誘導は認められなかった.以上よりBALB/c (nu/nu)の皮膚は, DNFBに対して接触過敏症の感作を成立させることはできるが,トレランスを誘導する能力に欠けることが示唆され,この能力の欠陥はヌードマウスの皮膚におけるThy- 1 陽性樹枝状表皮細胞の機能不全によるものと考えられる.一方同マウスの表皮ランゲルハンス細胞の機能は十分保たれているものと思われる.                              (平成3年6月26日採用)
著者名
横尾 雅子
17
2
148-158
DOI
10.11482/KMJ17(2)148-158.1991.pdf

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