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Online edition:ISSN 2758-089X

軀幹骨の骨塩定量用Dual Energy X-ray Absorptiometry装置の基本性能の検討

高齢化社会の到来に伴い,骨粗鬆症の頻度は増加している.骨粗鬆症の診断には,骨量減少の所見が必須であるが,現在, dual energy X-ray absorptiometry (DEXA)を用いた骨塩量の測定が広く行われるようになった.そこで, DEXAであるQDR-1000の基本性能について検討した.QDR-1000で測定した腰椎および大腿骨近位部のin vivoおよびin vitroのbone mineral density (BMD)の日差再現性はC. V.= 1~2%であり,精密度は良好であった.被検体厚の変化によるBMD値の変動は少ないことが示された.体厚依存性は少なかった.被曝線量はきわめて少量であった.骨塩量の計測範囲は常時一定の大きさで,同一部位に設定する必要があった.BMDの算出には骨面積つまり骨幅が関与するが, QDR-1000の骨幅の検出には濃度依存性があり,濃度が低下するとともに骨幅が過小評価されることが示された.                               (平成3年10月28日採用)
著者名
今井 弘子,他
17
4
351-356
DOI
10.11482/KMJ17(4)351-356.1991.pdf

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